2014年11月08日

「医薬品ができたあとも」

皆さんもうすうすお気づきのことと思いますが、最近は、実はホーライ製薬では、「治験」や「臨床試験」から離れて「製造販売後」や「非臨床試験」のことをコピペしている。

やっぱりさ、治験や臨床試験だけではなくて、GLPの世界とかGMPの世界とか、GPMSPの世界とか、その他もろもろの医薬品に関することも知っておいたほうがいいと思うんだよね。

僕たちが携わるのは治験という狭い世界だけど、本当はその治験の前や後の世界の方が広いのだし、そういうことを知っておいたほうが治験でもいろいろろ考えると思う。

僕がネットの世界に初めて入った時、ホームページのタイトルを「医薬日ができるまで」とやっていたけれど、「医薬品ができたあと」も本当は大事だよね。

むしろ、治験よりも大切なのかもしれない。


治験は限られた条件の中で実施された「実験」なのであって、その後の「公道」に出たあとの薬の行方も見ておきたい。

最近は、製造販売後の副作用などでいろいろとJPMAから注意喚起が出ている。

結構、古くからある薬の副作用(妊婦への注意等)もある。


薬って、こう言っては語弊があるが、とても興味深い。

明日、発明される薬も、50年前から使っている薬でも、同じレベルで興味を持って行こうね。

posted by ホーライ at 11:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 新薬を開発するということ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年08月30日

「企業活動と医療機関等の関係の透明性ガイドライン」に基づく公開情報

「企業活動と医療機関等の関係の透明性ガイドライン」に基づく公開情報
       ↓
http://www.jpma.or.jp/about/guideline/


上記を見ると、会社によって、お金の使い道の分類方法が若干違いますが、臨床試験(治験)にかかる費用が50億円から100億円ぐらいですね。

1年で、です。



日本の製薬産業−その規模と研究開発力−
     ↓
http://www.jpma.or.jp/about/issue/gratis/guide/guide12/12guide_08.html

「あらゆる製造業のなかでもトップクラスの研究開発費比率」ということで、売上高の12%ぐらいが研究費に回されています。

日本にある全ての業種の中で、これだけ研究開発費にお金を回している業界はありません。


製薬業界で働く人としては、これらの金額は知っておく必要があります。




「製薬企業に対する治験の現状アンケート調査結果」の「2013年度版」を見てみましょう。
     ↓
http://www.jpma.or.jp/information/evaluation/allotment/pdf/140320chikenenquete.pdf


「1症例あたりの治験費用」は平均で160万円です。

例えば、フェーズ3で500人程度の治験ですと8億円となります。

こんな治験が社内で3本も走っていれば、合計で24億円です。


なんというか、慣れてしまうと「ふ〜ん」ですが、やっぱり、じっくり考えると凄い金額ですね。

この費用は直接費用だと思いますので、本当は、さらにこれらの金額に、あなたの人件費が合算されるわけです。

これはもう、天文学的数値になります、というほどではないですが、相当なお金になります。


製薬会社としては、これだけのお金を早く取り戻したい、ということで、1日でも早く市場に出すために海外で治験が進む、という構図の説明はいろんなところで行われています。

まぁ、会社の都合のことまで、いち社員の僕たちにはどうこうできませんが、それでも、自分の人件費ぐらいは無駄にしたくないですよね。


あなたの年収が500万円だとします。

これを日額に直すと(365日で割ると)、13698円です。

時給に直すと(24時間で割ると)、570円です。

どうです?

1時間、無駄話をしていると、570円が流れていきます。

年収が800万円になると、913円です。

たいした金額ではないと思われるかもしれませんが、これららも、本来は、新薬の開発費として計上されるわけです。


今日の話は新薬の開発費、ということですが、そこには、あなたの貴重な人生の1ページも含まれる、ということを忘れて欲しくないのです。

そう考えると、「無駄」なことはしたくないですよね。

会社としても、社員に「無駄」なことをさせたくないでしょう。


でも、よ〜〜〜く、考えると、無駄ことってありませんか?

ひょっとしたら、「よ〜〜〜く考えると、ど〜〜〜〜でもいいこと」にあなたの貴重な時間を費やしていませんか?


その無駄を省いて、次の仕事に回すか、あなたの自己成長に時間を回しましょう。


仕事を「緊急度」と「重要度」で分類すると、もちろん、「緊急度」が高くかつ「重要度」が高い仕事を誰もがやります。

でもって、次にとりかかる仕事は、大抵のひとが「重要度」はあまり高くないけれど「緊急度」が高い仕事をやります。

「お〜〜い、これを明日までにまとめておいてくれ」的な仕事です。


「緊急度」も低く、「重要度」も低い仕事は、とりあえず、無視しましょう。

大事なことは「緊急度」は低いけれど、「重要度」の高い仕事です。

このケースの代表例が、「あなた自身を成長させる」仕事です。

自己啓発は緊急度はあまり叫ばれませんが、重要度は高いですよね?

そこまでは、誰もが認識しています。

でも、重要ではないけれど、緊急度が高い目の前の雑務的な仕事を右から左に流すことで精一杯になって、自己啓発を忘れてしまいます。



今日の結論です。

新薬を世の中に出すには膨大なお金がかかります。

その中には、あなたの人件費も含まれています。

そのお金を回収するために、製薬会社は薬価を高くしたいと思っていますし、より早く回収するために海外で治験が進み、重要な薬のドラッグラグの原因になっています。

あなたの時給は570円ですが、その人件費は積もり積もって年間500万円ぐらいになります。

そのお金は緊急度は低いですが、重要な仕事である「あなたの自己啓発費」に回しましょう。

(まとまりのない結論だな・・・・・・・)

でもね、本当のことを言えば、あなたの貴重な人生の1秒なんて、お金に換算できないほど、貴重なものなんですよね。

僕がいくらお金を積んだとしても僕は二度と20歳代に戻ることはできません。

そんなあなたの貴重な時間を大切にね。

(このブログの記事が、あなたの貴重な時間を無駄にしてないといいのですが・・・・・・・。)


posted by ホーライ at 12:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 新薬を開発するということ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月25日

「本当のこと」は分からないけれど

母が脳梗塞に倒れて「要介護」状態になって初めて、「介護」にまつわる問題が分かる。

今週の「ホーライ製薬」は「小児の治験」がテーマだけど、小児の薬の必要性も、自分の子どもが難病等にならないと本当のところは、実感として分からない。


でも、できるだけ、僕たちは想像力を働かせるべきだ。

小児に対する治験、オーファンドラッグ、ドラッグラグ、介護、認知症・・・・・具体的なことをその状態になったように想像してみる。

そして、その問題を解決すべき、努力する。

問題なのは「考えようとしない」ということだ。

僕たちは薬や医療機器に関わる世界で働いているのだから、そのことを真剣に考えるべきだ。

今すぐに答えが見つからないとしても、「考え続ける」できだ。


本当のことは、自分がその状況に陥らないと真剣に考えないから分からない。

でも、そうだからといって、諦めずに「考える」。


日本の医療の問題。

新薬開発の問題。

他人事ではない。



日本版NIHの骨子が見えてきた。
  ↓
http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kenkouiryou/


これとて、僕たちは他人事のように思っていないだろうか?

僕たちは「必ず」将来、介護が必要で、薬が必要で、医療機器のお世話になる。

全てを自分自身、家族のことだと思って、考え直してみよう。

そうするだけ、世間から入ってくる情報も違ってくる。

(僕も、この2カ月でなんと、世の中には介護の問題を発信しているニュース、新聞、テレビ、マスコミが多いことか、と気づいた。)




大事なことは諦めずに考えることで、考える続けることだ。



posted by ホーライ at 11:30| Comment(0) | TrackBack(0) | 新薬を開発するということ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月22日

「幸運」なあなた

このブログのタイトルは「医薬日ができるまで」とあるが、実際の「医薬品ができるまで」は本当に気の遠くなるような「時間」と「お金」がかかる。

そして無茶苦茶、たくさんの規制に取り囲まれている。

IT等のようにこれは凄い!と思ったものでも、明日からすぐに使える、というものではない。

動物で安全性を確認し、有効性を確認し(ここまでに2、3年)、さらに人間を使っての治験がある(ここで4、5年)。



製薬業界以外の他の分野から見ると、医薬品業界は「儲かる」と思えるらしく、一時は、他業種からの参入が多かった。

しかし、その他業種から参入した、ほとんどの会社が1つの製品を世の中に出すまでの「時間」と「お金」が、それまでの自分たちの業種の「常識外(場合によっては「常軌を逸した」)」なので、辞めていった。


「大学発のベンチャー」や「アカデミア」からの新薬開発もきっと、似たような状況にあることだろう。

「動物実験」(それも in vivo)で、ちょっといい結果が出たからと言って(あるいは、理論上はうまく行くと思われたからと言って)、それが一朝一夕で臨床の現場で使われることはない。

新薬が世の中に出るまでは、さまざまなハードルがある。

「実験」もあるけれど、「手続き」的なハードルもある。

せめて、手続きだけでも少なくしようと言う「規制緩和」も少しずつ進んでいるけれど、一方で毎年のように新しいガイドラインも出ている。

(もちろん、新しいガイドラインがむしろ、ハードルを下げている場合もあるけれど。)


僕たちは嘆いてばかりはいられない。

とにかく、毎日、一歩を進めるのだ。


新薬を開発するという、この道に進んだことを「幸運」だと思おう。

患者のことを思えば、どんな困難でも超えられる。

あなたが、今、やっている、その仕事は、患者の手に繋がっている。



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