2014年09月14日

「焚き木に入れた竹」が弾けた時の被害と「原発」が爆発した時の被害とか。

科学が発達したからこそ起こる「厄災」というのがある。

「石器時代」の戦争と「21世紀」の戦争における被害者の数とか。

「焚き木に入れた竹」が弾けた時の被害と「原発」が爆発した時の被害とか。


ネットが発達して「ウイルス」がばら撒かれたり。

そのおかげで、国が亡んだり、セレブの私生活が暴かれたり。


交通手段が発達し、飛行機が世界を小さくすると、飛行機が小さな、小さな「蚊」を世界中に運ぶ。

すると、昔なら、ある特定の地域での「風土病」等と呼ばれていた病気が世界に蔓延したりするようになる。

ただ、科学は厄災を起こすだけでなく、人類に幸せも呼び寄せるはずだ。

だから、僕らも頑張らないとね。

科学による厄災を防ぎ、予防し、無くす。


そんな世界で僕らは働いている、と思ったりしています。

どう思います?



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2014年09月06日

自分の存在が許される条件

今週と来週のホーライ製薬は「不正行為」。

人類のあらゆる行為に対して、正しい行為と不正な行為が発生しますね。

子どもの「じゃけん」から最新の「科学」の行為まで。


問題はその行為が「科学」の場合。

「背信の科学者たち」という本があるぐらいだ。
   ↓
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4062190958/horaihonoyomu-22/ref=nosim/



僕たちは弱い人間だから、つい、甘い汁を吸いたくなる。

それを吸ってもいい時と悪い時があり、その境が明確であるようなそうでないような、実に微妙だ。

「僕」という1個人の人間の心の中に境界線を引いていい場合と、社会的に既に境界線が引いてある場合がある。

たとえば、自分に課した禁煙を破る場合と、インサイダー取引とのような場合だ。

社会的に許されるかどうか。


新薬開発に関わるデータの捏造は絶対悪だ。

なんと言うか、僕のように世界からみたら、どーでもいい存在な僕だから、せめて、絶対悪に関わりたくないな。

絶対悪を行わない、というだけで、自分の存在が許される、と思うのだ。


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2014年08月23日

エボラ出血熱、ALSとアイス・バケツ・チャレンジ、難病

難病の認知度(一般市民の)は低い。

製薬業界の僕たちだって、決して、詳しくない。


●難病とは?

特定疾患(とくていしっかん)とは、日本において厚生労働省が実施する難治性疾患克服研究事業の臨床調査研究分野の対象に指定された疾患をさす。

2012年現在、対象は130疾患。

難病(なんびょう)とも称される。

都道府県が実施する特定疾患治療研究事業の対象疾患は、国の指定する疾患については特定疾患から選ばれており、当事業の対象疾患をさして特定疾患ということもある。

元々難病とは、一般的に「治りにくい病気」や「不治の病」を指す言葉であり、医学用語として具体的かつ明確に定義されているものではない。

施策上の難病の定義は、1972年の難病対策要綱によると、

1.原因不明、治療方法未確立であり、かつ、後遺症を残すおそれが少なくない疾病

2.経過が慢性にわたり、単に経済的な問題のみならず介護等に著しく人手を要するために家庭の負担が重く、また精神的にも負担の大きい疾病

とされている。


「特定疾患」(難病)
  ↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%89%B9%E5%AE%9A%E7%96%BE%E6%82%A3


では、「アイス・バケツ・チャレンジ」とは?
   ↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%83%BB%E3%83%90%E3%82%B1%E3%83%84%E3%83%BB%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%AC%E3%83%B3%E3%82%B8


アイス・バケツ・チャレンジ (Ice Bucket Challenge) あるいはALSアイス・バケツ・チャレンジ (ALS Ice Bucket Challenge) は、筋萎縮性側索硬化症 (ALS) の研究を支援するため、バケツに入った氷水を頭からかぶるか、またはアメリカALS協会(英語版)に寄付をする運動。

2014年にアメリカ合衆国で始まり、Facebookなどのソーシャルメディアを通して社会現象化し、他国にも広まっている。

参加者の中には各界の著名人や政治家も含まれており、寄付金の増加やALSの認知度向上に貢献している。





この地球上には治療方法が無い、確立されていない、病気が「山のように」ある。

そして、それらの病気の中には「極めてまれ」にしか発症しない病気もあり、そういう病気は治療方法の研究も進んでいないし、製薬会社も手を出さない傾向にある。

そのため、オーファンドラッグ制度というものがある。
  ↓
希少疾病用医薬品
  ↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B8%8C%E5%B0%91%E7%96%BE%E7%97%85%E7%94%A8%E5%8C%BB%E8%96%AC%E5%93%81



ウルトラ・オーファンドラッグと言う言葉もある。
  ↓
http://enigata.com/data/youbou_20130402.pdf



「顧みられない熱帯病」という言葉もある。
  ↓
http://www.jpma.or.jp/globalhealth/statement/ntds.html


「ロンドン宣言―顧みられない熱帯病制圧に向けた新たなコミットメントを表明」している会社もある。
  ↓
http://www.eisai.co.jp/company/atm/activities/15.html




エボラ出血熱の治療薬を開発するとしても、患者がいつ、どこで発生するか予測できないような病気は治験の計画さえ立てにくい。

しかし、難病に罹患された方は、いつか、治療薬、治療方法が発見されることを希望に生きている。


エイズも発見当時から比べたら、画期的に治療方法が進んだ。

エイズの治療方法の発展に営利主義、名誉欲が無かったのかというと、そんなことは決してないだろう。

でも、それでもかまわない。

どんな理由、牽引作用が働いたとしても、治療方法ができればいいのだ。

逆に営利主義も名誉欲も牽引作用として働かない疾患は「おいてけぼり」だ。

まさに「顧みられることがない」。



「日本を救えー奥尻島から普賢岳救済への道のり」の中で「泉谷しげる」は「俺の売名行為だ!おまえら、寄付をしろ!!」と叫んでいた。


「アイス・バケツ・チャレンジ」がたとえ売名行為でもいい。

それでALSという難病の知名度があがり、研究費が寄付され、治療方法が発見されればいいのだ。


繰り返しますが、世界にはまだまだ治療薬が無い病気が山のようにある。

その山から「ひとかき」でもいいので砂利をすくい取る、それが僕たちの仕事です。



posted by ホーライ at 08:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 治験の仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月19日

『医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬』解消の首謀者は誰だ?

問題は、臨床の現場で必要性が訴えられているのに、開発されていない、いわゆる「医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬」だ。

それが、ようやく、メドが立ってきた。

私も54歳であり、この業界に入って25年以上も働いているので、本音と建前があることぐらい知っているが、だからといって、「その薬は、開発してもペイしないよ」等という言葉を許すわけではない。

製薬会社の中では「患者さんの声にお応えする」などという意味のキャッチフレーズを使っている所が多い。

『アンメット・メディカル・ニーズ』(未だ満たされない医療上の必要性。患者様や医師から強く望まれているにもかかわらず有効な既存薬や治療がないこと。)に応える、等とカタカナ用語で最先端の医療ニーズに応えるみたいな、ことを言っている会社もある。

その『アンメット・メディカル・ニーズ』を、新規の化合物や新規の対象疾患に求めるのではなく、今、現在、海外では当たり前にように使われていて、日本では使えない薬を日本で使えるようにする、のが先なのだ。


ところで、どうして、こんなに急に『医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬』を解消する方向で動きが出てきたのだろう?

学会からの要望というのもあるが、その前に、そもそも、誰かが旗振りをした人がいるはずだ。

それは厚生労働省の官僚やお役人かもしれないし、学会の実力者かもしれない、あるいは、患者団体の代表者かもしれない。

いずれにしても、その旗振りをした人が「一番」偉い!



解決していない問題を看過することなく、そこにこだわりを持つ。

ひとくせもふたくせもある、製薬業界を忍耐を持って説得する、交渉する(あの手、この手で)。

さ、次はきみの番だ。

きみが旗振りをするのだ。

きみの決意と、意欲と情熱さえあれば、できる。(しかも「決意」とか「意欲」とか「情熱」などは全て、無料で手に入る。)

本当に患者が困っていることを、患者本人と患者の家族の立場に立って考えることができる人が私たちには必要なのだ。

奇麗事を言うだけでなく、評論家でもなく、地味で、儲けが少なくても、本当にニーズがある薬を開発しようという強力な意志。


これから、世界を変えるのは、そういう人だ。

そして、それはきみであっていけないことは全くない。

posted by ホーライ at 16:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 治験の仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年01月10日

僕たちは本当は弱いのだから

僕たちの心は弱い。

誰もが「聖人君子」とは限らない。(と言うか、限らないほうが多い)

「つい」とか「魔がさして」とかね。

赤信号を無視したことがない人なんていない。

自動車で30Kmの制限速度を守らない人も多い。


まず、「自分は誘惑に弱いのだ」という認識を持とう。

僕もあなたも「誘惑にかられて」はめを外す可能性は大いにあることを自覚しよう。

それが「人間的だ」「人間臭い」という見方もできる。

そう。そういうことが許される場面もある。

でも、そういうことが許されない場面も、もちろん、ある。


治験の世界は「誘惑にかられて」はいけない世界だ。

僕だって、いつでも真っ正直に生きているわけではないが、「この瞬間」だけは「きちんと」する。

データを書き換えたところで何も残らない。

もし、データを書き換えた薬をあなたの最愛の人が使うとしたらどうだろう?

自分のために、そしてあなたの最愛の人のためにデータは「そのまま」にしておく。

自分の尊厳のために。

最愛の人の命のために。

最低限は守ろう。




「赤信号」はみんなで渡っても「赤信号」なのだ。

それは無秩序だ。


あとに続く人が「この世界で働きたい!」と思ってもらうためにも。

僕たちが、今、しないといけないことがただ1つだけある。

それは、「ルールを守る」ということだけだ。

誰が見ていようと、誰が見ていないだろうと。

自分のために、ルールを守る。

自分の最低限の尊厳のために、ルールを守る。


そんな簡単なことが守られないのならば、この世界はもう終わるだろう。

どんなシステムを作っても、最後は「人間の心」だけが歯止めだ。


あなたの態度があなたを守る。

あなたの行動だけがあなたを守る。


気持ちよく、生きたいよね。


最後に。

あなたのために戦え。

あなたのためだけに戦え。



●国主導のアルツハイマー病研究で改ざんか 厚労省調査
   ↓
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140110-00000011-asahi-soci


●厚労省、「ノバルティス」を薬事法違反容疑で刑事告発へ
   ↓
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00260794.html


●シミック子会社、小林製薬の臨床試験数字改ざん認める
   ↓
http://www.nikkan.co.jp/news/nkx1020140108cbbo.html


●臨床研究の不適切事例137件
   ↓
http://www.cabrain.net/news/regist.do;jsessionid=CB8575391BC277D542B216B7FAF3F459


posted by ホーライ at 23:03| Comment(0) | TrackBack(0) | 治験の仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年12月13日

『あなた』を信じている

僕は『あなた』を信じている。

「・・・なので」とか「・・・だから」等の条件は無しだ。

無条件で僕は『あなた』を信じている。



『あなた』が不正をしないことを。

『あなた』が誇りを失わないことを。

『あなた』が自分自身を裏切らないことを。

『あなた』が患者を(将来の患者も含めて)欺かないということを。

『あなた』が手を抜かないということを。



僕は『あなた』を信じている。

この信頼関係が無くなったら、治験は成り立たない。

治験は信頼関係だけで成立している。

患者は医師を信頼し、医師は『あなた』を信頼している。

日本という国も『あなた』を信頼している。


『あなた』のパートナー、親、子ども、最愛の人も『あなた』を信じている。

全ての人が信頼しているのだ。

『あなた』を。


だから、裏切らないで欲しい。

自分のためにも。

自分の誇りのためにも。

自分の人生のためにも。


治験は『あなた』との信頼関係だけでできている。

データの信頼性、科学性。

患者の人権、安全、福祉。

これら全てが『あなた』なのだ。


僕は『あなた』を信じている。


posted by ホーライ at 19:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 治験の仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月11日

いい汗を流そう!

新しい薬を創るのに、いったい、どれだけのお金がかかるのだろう?

いったい、どれだけの年月が必要なのだろうか?

・・・・・・という質問の答えは、このブログを読んでいる人には自明なことだようね。

シーズから探索して、厳しい非臨床試験を通過して、治験薬となる。

モニターやCRCは治験薬が「医薬品」になる最後のステップを担っている。

もし、自分がシーズを探した基礎研究者だったら、どう思って、モニターやCRCをやるだろう。

きっと、「絶対に薬にしてやるぞ!」という気概と情熱を持ってやることだろう。


もちろん、今のモニターやCRCに気概と情熱が無いとは言っていない。

シーズから関わってきた人に比べて、の話だ。


でもさ、なんか、心の隅で、諦めていることない?

こんな治験薬、きっと承認されないよ、とか、万が一にも思ったことがありません?


まぁ、やむを得ない、という面も否めない。

プロトコルを渡されて、「はい、この治験薬の開発をやって」と言われるのと、「これは、自分が5年もかかって山の奥のカビから見つけたものだ。絶対に市場に出すぞ」と思っている人では温度差がある。


そんなシーズから関わってきた人と同じ気概、情熱を持てとは言わないし、それは不可能だと思う。

でも、せっかく、その治験薬と出会ったのは「運命」なのだから、「絶対に治験を成功させるぞ」というぐらいは思ったほうがいいよね。

特にCROにいると、自社で開発してきた治験薬ではないので、製薬会社のモニターと比較するとちょっと熱量が少ない。(本当は、それではいけない。)

「仕事」はやることに意義がある。

やるからには、全力でやったほうが、爽快だ。

せっかく運命のいたずらで、その治験薬を担当することになったのだからら、その治験薬がどうやって発掘されたかを調べるといい。(治験薬概要書にも概略が書かれているけれど、当の本人から聞くほうが100万倍もいい。)

きっと基礎研究の人たちの汗がにじみ出ているはずだ。


僕たちも「いい汗」を流そうよ。



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2013年09月23日

「第13回CRCと臨床試験を考える会議」と治験の基本

先週の15日、16日は舞浜で「第13回CRCと臨床試験を考える会議」があった。
  ↓
http://www.crc2013.com/index.html


僕も15日から参加していろいろと刺激を受けた。

ポスターセッションは本当に幅広いテーマがあったし、僕は特にCRCの方の研修やキャリアプランなどを中心に見て回った。

シンポジウムでは「off site monitoring」や「クォリティマネジメント」「DMAIC」(ディマイク)「リスクベースドモニタリング」「モニターの養成と確保」等、CRCだけではなく治験依頼者側にとっても、すごく興味のある話題が多かった。

「第13ありかた会議」のテーマでもある「Diversity」(ダイバシティ:多様性)に関連してワーク・ライフバランスやダイバーシティの推進等の話も面白かった。

このあたりは、今後、重要なテーマだよね。


さて、いろいろと話題が多くて僕の処理能力の低い頭では処理できないほど刺激的で示唆に富んだ会議だったので、こういう時には基本に帰ってみたい。


なぜ、その医薬品を飲めるのか?

頭痛がひどかったとしよう。

その痛い頭を抱えながら、道路を歩いていた。

そこへ、ある男がやってきて、「どうだい、頭痛によく効く薬があるんだけれど、飲むかい?」と寄ってきた。

あなたは、この胡散臭い男から薬をもらって飲むだろうか?

普通、飲まない。

では、何故、医師からもらったアスピリンなら飲めるのだろう?

それは、患者が医師を信頼しているからだ。

では、医師は何故、アスピリンを患者に投与できるのだろう?

それは、厚生労働省が(国が)、アスピリンに対して製造販売の承認を出したという事実を信じているからだ。

では、何故、厚生労働省は、アスピリンを承認したのだろう?

別に、お役人さんは、自分でアスピリンを飲んで、有効性を、安全性を確かめたわけではない。

厚生労働省の担当官は、製薬会社が提出してきた「データ」を信じて、審査した結果、承認を出している。

その「データ」というのは、紙の上に印刷された数字だ。

では、その「データ」の信頼性はどこからくるのか?

それは、モニターがSDVを通して「データ」の信頼性を確認しているからだ。

ですよ!

その薬を生かすも殺すもモニター次第なのだ。




もう一つ、話がある。

たとえば、自動車というのは、その製造工程を見ると、シャーシがあり、エンジンがあり、車体があり、窓ガラスがあり、それらを徐々に組み合わせて自動車の形にしていく。

じゃ、今度はアセチルサリチル酸(アスピリン)を見てみよう。

そのアスピリンは最初、試験管の中で合成される。

このときは、有機化合物という、ただの「モノ」だ。


そのアスピリンを使って非臨床試験を行い、動物などに投与し、どうやら解熱・鎮痛作用があるらしいことが分かる。安全性も確保できそうだ。

そうこうするうちに、このアスピリンが、ある日、「治験薬」と名前が変わり、臨床試験(治験)で、人間へ使用される。

その結果、人間に対する作用が確認される。

そして、治験を通じて得られたデータをまとめ、国に提出する。

国は、そのデータを信頼し(前述のとおり)、承認を与える。

ここで、アスピリンは医薬品と名前を変える。

このようにして、アスピリンは「モノ」→「治験薬」→「医薬品」と名前を変えていくが、構造式は最初から全く変わっていない(アセチルサリチル酸のままだ)。

では、何故、その名前を変えていいのだろう?

名前が変化していく間に、何が変わったのだろか?

それは、「有効性」や「安全性」というデータ・情報が蓄積されて、そのデータ・情報によって名前が変わるのだ。

だから、私たちの業界は非常に高度な『情報社会』だと言える。

この『情報社会』は「信頼性」が命だ。



では、治験中、そのデータはどこに記載されているのだろう?

「治験薬概要書」だ。

治験薬を治験薬たらしめているのは「治験薬概要書」なのだ。

モニターはしっかりと治験薬概要書を読み込んでおこう。

非臨床試験のデータも読めるようになろう。


繰り返すと、治験を生かすも殺すもモニター次第なのだ。


それに「患者が怠けてもモニターは死なないが、モニターが怠けると患者は死にます。」



最後に……。

「第13回あり方会議」の16日は台風が直撃して、京葉線が止まってしまったりして運営サイドのスタッフの皆さんは大変だったと思います。

スタッフの皆様、お疲れ様でした。

また、その16日のお昼の僕のセミナーには本当にたくさんの方々にご来場頂きましてありがとうございました!!

特にセミナーが終わったあとに、ひとりの女性が近づいてきて、「ホーライさんに会いたくて自腹で北海道から来ました!」とおっしゃってくださったりして感激しました。

ありがとうございます!

そんな言葉がこのブログやメルマガ継続の力になります。


「第13回あり方会議」はとてもとても素晴らしい2日間でした。

懐かしい方々にも出会えました。

CRCだけではなく治験依頼者側にも役立つ会議です。

来年は静岡の浜松で実施らしいですよ。


モチベーションがあがる「あり方会議」が今後も継続してさらなる発展することを期待しています。




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2013年02月09日

患者の気持ちになることの難しさを乗り越えて

先週の「GCPメルマガ」の編集後記にこう書いた。
     ↓
http://archive.mag2.com/0000102664/index.html
     ↓
************************

「患者の気持ちになって考えよう」なんて、簡単に僕は言うけれど、そんなの不可能だと知っている。

でも、不可能だからと言って、それに向かわなくてよいというわけではない。

************************


患者の気持ちになるのは大事なことだ。

相手の立場になって考える、というのはビジネスの基本であり、人間としても大切だ。



ところで「「大発見」の思考法 (文春新書)」という本を読んだ。

この本は昨年、「iPS細胞」でノーベル生理医学賞を受賞した山中伸弥さんと「CP対称性の破れ」で2008年にノーベル物理学賞を受賞した益川敏英さんの対談だ。

ただし、この対談の時点ではまだ山中教授はノーベル賞を受賞していない。



意外だったのが、対談の中でお二人とも「うつ病」になっていることを告白している点だ。

特に益川教授は重症だ。

そして、こんなふうに語っている「本当に、うつ病は患者でないとうつ病の苦しみが分からないと思う」と。

ちなみに、僕もうつ病でここ10年来、ずっと「抗うつ薬」と「睡眠薬」を服用している。

僕の場合、特に日照時間が短くなる冬は「抑うつ感」が強度に出て、朝、ベッドから起きれないくらいで、ひどい年は12月から2月までに「有給休暇」限度以上に会社を休む。

付与されている有給休暇以上に会社を休んだ場合、当然、給料から休んだ分だけ引かれる。

そんなこともあり、上記の本の益川教授の話には大きくうなずいた。


でも、これは何もうつ病に限った話ではない。

簡単な話、僕は頭痛持ちでもあるけれど、僕の頭痛をあなたが「感じる」ことはできない。

あなたの「歯痛」を僕が感じられないように。



話は飛ぶがTVドラマ「金八先生」に不良少女役で出ていた「三原じゅん子」は、今、国会議員をやっている。

彼女は2008年(平成20年)、44歳の時に子宮頸癌を患い子宮を摘出したが、リハビリを経由して復帰した。

この経験もあり、医療や介護問題への関心を強め、がん撲滅等の啓発活動を行うようになった(これが半端じゃない)。

2010年(平成22年)3月には自ら介護施設の経営に乗り出す。



政治家として、そして子宮がん経験者として彼女は自身の経験から、特にがんの予防・がん患者への福祉および不妊治療への対策に力を入れている。

子宮頸がんワクチン接種の無料化、不妊治療への保険適用、がん患者への公的支援の充実などの医療制度改革を主張している。

また、実父が長年要介護状態にあったことや自身が老人介護施設を経営した上での経験から、介護福祉士、ホームヘルパーの処遇の改善など社会福祉政策における高齢者福祉の充実も主張している。
   ↓
http://www.miharajunco.org/



上記のサイトにはこうもある。

「この国ではドラッグラグ、デバイスラグという言葉に代表されるように最先端の医薬品・医療機器の導入、がん患者への支援が諸外国より遅れており、支援制度などの確立は急務です。」


僕は彼女が選挙に出た時のTV放映を今でも覚えている。

自転車に自分の名前を書いた「旗」をのせ、「がん撲滅!」のタスキをかけていた。

選挙演説では鬼気迫るぐらいの勢いで「がん対策」を訴えていた。

これはもちろん、自分が「がん患者」だったからだ。

ただの「想像」ではない。

僕はいつもは、あえてこのブログ等では政治色を出さずにいるが、彼女の活動は認める。



傍目からも「がん患者」の苦痛と苦悩と恐怖は分かるが、それはあくまでも傍目からの「虚」だ。


でも、だからと言って、患者や家族の気持ちに近づかなくてよいかというとそうではない。

不可能だとしても、できる限り、患者やその家族のことを考える義務がある。(新薬開発業界の者として。)

逆にそれを忘れている治験は治験じゃない。

単なる人体実験だ。



「三原じゅん子」も言っているが『「いのち」より大切なものはない』のだ。

その「いのち」をお借りして、僕たちは治験を行っている。

このことを忘れてはいけない。


患者の気持ちになることの難しさを乗り越えないといけないのだ。

患者の「いのち」に失礼がないように。




●●●>>>最新の医療ニュースのまとめ<<<●●●
      ↓
●最新の医療ニュースのまとめ
http://medical-news.seesaa.net/


●●●>>>治験と臨床試験のニュース<<<●●●
      ↓
●治験に関するニュースのまとめ(ブログ版)


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●製薬会社に関するニュースのまとめ
http://horai-biz.seesaa.net/


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●最新の科学に関するニュースのまとめ(ブログ版)
http://horai-sciencenews.seesaa.net/


●●●>>>ホーライ製薬は下記<<<●●●
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●架空の製薬会社の物語:ホーライ製薬
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●●●>>>「医薬品ができるまで」は下記<<<●●●
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●治験の話題:医薬品ができるまで
http://chiken-imod.seesaa.net/



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http://gcp-explain.seesaa.net/

●GCPの解説(ワンポイントアドバイス)サイト版
https://sites.google.com/site/gcpnokaisetsu/

●GCPの問題集(ブログ版)
http://horai-gcp-test.seesaa.net/

●GCPの問題集(サイト版)
https://sites.google.com/site/monitorcrcgcpmondai/

●基礎医学知識・薬学知識・カルテ用語の問題集(ブログ版)
http://cra-hilevel.seesaa.net/

●治験の略語集、治験に使われる言葉の解説(サイト版)
https://sites.google.com/site/chikenryakugo/


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2012年10月13日

治験業界は魅力的な業界だろうか?

総合科学の最先端で出来上がっている創薬プロセス。

その最終ステップに位置する「治験」。

この治験の業界は優秀な人材を魅了するような世界だろうか?

僕たちの仕事は学生や若い人たちに魅力的に映っているんだろうか?

モニターはどう?

CRCは?

治験事務局は?

IRB事務局は?

薬剤部は?

製薬会社の開発部門は?

CROは?

SMOは?



そもそも、魅力的な仕事って何だろう?

収入がいい仕事?

社会的に意義が認められる仕事?

学生たちはどんな仕事に魅力を感じるのだろうか?


僕たちの仕事は「社会に役立っている」と実感しやすい職業だ。

新薬を世の中に出す。

患者の苦しみを助ける。

分かりやすいよね。

でも、実務はどう?

給料は?


綺麗ごとを言うと、「社会貢献することに直接関われる仕事」は「社会的に意義を見出しやすい仕事」なので、「やりがいのある仕事」だ。

だから社会貢献の意識が高い優秀な人が集まるはず。



でも、僕は珍しく悲観的だ。

モニターはともかくとしてCRCの方や治験事務局の方の給料が安すぎる。(転職サイトの給与面を見ると、一目瞭然だ。)

キャリアパスもまだ明確じゃない。

社会的にもまだまだ認知されていない(と僕は思う)。

CRC関係者はもっと、もっと、国民の皆さんにCRCの仕事の意義を伝えることに力をいれたほうがいいと思う。
こんな感じで。
  ↓
●CRCはみんなのサポータ
http://plaza.umin.ac.jp/~chiken/4crc/crc_vol120121001.pdf

5年ほど前、僕の母が製造販売後臨床試験に参加して、その時、「やさしい看護師さんがいてね、その人は臨床試験を専門に担当しているんだって。この病院の看護師じゃないって」と僕に電話で話してくれた。


新薬を1日でも世の中に出すためには治験業界は優秀な人(と言っても、単純に一流大学を出たとかじゃなくてね)を集める必要がある。

どんな人が必要か?

●(1)肉体的にも精神的にもタフ(なんと言っても、まずは、これ!)

●(2)忍耐力がある

●(3)応用力がある

●(4)コミュニケーション能力が高い

●(5)交渉力がある

●(6)他部署との調整力が高い

●(7)真面目

●(8)細かい事務処理も厭わない

●(9)企画力がある

●(10)論理的な思考力がある

・・・・・キリがないな。

こういう人を集めるために、もっと、もっと、治験関係者の仕事を紹介し、そこで輝きながら働いている人を紹介しよう。

仕事に見合った給与を与えるのも重要。


多くの科学的なブレークスルーを得て、画期的な新薬を出している創薬業界。

基礎研究の人ばかりにスポットライトが当たっているけれど、治験に係わる人たちにも健全な称賛が必要だ。

でないと、人材不足になるのが目に見えている。


ちょっと、考えてみて。「治験業界は魅力的な業界だろうか?」って。

たとえ、内部の人がそう思っていても、世の中にそう映っているかが重要なのだ。

この業界を、優秀な人材を集める魅力的な業界に育てる努力が、今、僕たちには必要だ。

しょせん、最後は「人」なんだから。

自分たちの業界を魅力的に見せることを軽くみないようにね。

でないと、治験業界が衰退して、ひいては新薬が世の中に出るのが遅くなる。

そこんところを忘れないように。



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2012年09月22日

「薬ハンター」を解き放て!

人間の歴史は病気と薬の歴史でもある。

四大文明の時代から、ヒポクラテスや『神農本草経』等の時代を経て現代に至っても、この地球上から病気は無くなっていない。

古くは民間伝承的な薬草や漢方薬などから抽出して単体としての薬を発見、発明してきた。

今でもそうだ。

さらに地球上のありとあらゆるものが薬の源として探し続けられている。

カビ、鉱物、植物、魚介類、動物等を新薬発見の材料に使ってきた。

シーズ探しのためにどこに行くにも「土」を入れるビニール袋を持って行く科学者。

今ではゲノム解析も終わり、シーズの探し方もずいぶんと科学的になってきた。

でも、どんなに「手段」が科学的になったとしても絶対に欠かせないのが科学者の「探究心」や「好奇心」(時には「虚栄心」も)。

そんな「薬ハンター」の中に僕らも属している。


毎年、会社に入ってくる新入社員を一人前の「薬ハンター」にするのが僕の仕事だ。

そして、何十億円というお金と長い年月を経て「治験」の段階にまでやってきた新薬の卵を無事に孵化させるのが僕たちの仕事だ。

治験薬のポテンシャルを潰すことなく、逆に引き出してやるのが「新薬開発」部隊。

適切な治験のデザインを考え、それをプロトコル(治験実施計画書)に落とし込み、治験を行う。

この時、モニターもCRCも治験責任医師も医療機関も総合機構も新薬を世の中に出すための「同じ仲間」(のはず)だ。

この中の誰もが同じ「薬ハンター」だ。

アスリートが自分の獲物を狩るために自分を駆り立て、眼光を鋭くし、歯をくいしばるように、僕たちも治験に臨もう。(ロンドンオリンピックの松本薫選手のように。)


ひとつの獲物を獲ったら、次の獲物を探す。

どんな小さなミスもチャンスも見逃さない。

身をひそめ、息を殺し、獲物に近づき、いっきに襲う。

時には集団で狩りをする。


治療薬がひとつもない難病がまだ存在する現代は「中世」と同じなのかもしれない。

でも、僕たちがいる。君たちがいる。

武器や盾もある。

あとは「薬ハンター」を世の中に解き放つだけだ。

獲物を獲ってくるのを待っている人がいる。

無菌室の中で、ベッドの中で、家族に見守られながら、新薬を待ち望んでいる人がいる。文字通り命がけで。


あなたは優秀な「薬ハンター」だ。

獲物に襲いかかれ!



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2012年08月31日

「治験」を生業にしている人へ:「重箱の隅を突くような指摘」は相手にしなくいい!

「治験」を生業にしている僕たちにとって大事なことが2つだけある。

1つは、まず治験中の「創薬ボランティア」の安全性を確保すること。

もう1つは、「1日でも早く治験を終了させ、新薬を1秒でも早く患者のもとに届けること」だ。

この2つに比べたら、「重箱の隅を突くような指摘」なんぞは、論外だ。



たとえば、治験参加に関して治験責任医師が同意説明を患者に行ったとしよう。

すると、その場で、患者が「自発的に納得して」同意することもおおいにありうる。

それなのに、「同意説明から30分後に同意を得るのは問題があります。少なくとも一旦、家に持ち帰らせ、患者に考える時間を与えてください。できたら1週間の猶予を持たせてください」と治験責任医師等に「機械的」に伝える(詰め寄る)モニターがいる。

また、そういうことを指摘するQCやQAもいる。

もう、そんなことは止してくれ。

僕は恥ずかしくなってしまう。

30分で納得する患者だっているのだ。



「SDV」と称して、「カルテ」に記載されていることを、ただやみくもに「書き写す」モニターもいる。

はっきり言って、愚行だ。

それを指示するリーダーにも問題がある。


もし気になる事項があったら、それがどのように治験の倫理性、患者の安全、人権、データの信頼性に影響するかをもう一度、考え直そう。

それとね、総合機構の個人的な質問に振り回されすぎ。

たとえば、以下の文章が「治験119」にある。

***************

治験依頼者数社よりそれぞれ下記のような要請を受けました(なお、下記対応要請のない治験依頼者もあります)。

・同意取得〜治験薬投与開始までの間隔が28日を超える場合は、同意の再確認をして記録を残す。

・同意取得〜Visit1(観察期開始)までの間隔が28日を超える場合は、同意の再確認をして記録を残す。

・同意取得〜Visit1(観察期開始)までの間隔が1ヵ月を超える場合は、文書で再同意をする。

過去の当局によるGCP実地調査において、調査担当者から「同意取得から治験開始までの期間に間隔が開いているが、同意の再確認は行っているか?」という質問があったことによるものといずれの治験依頼者からも説明を受けました。

***************

上記の内容で問題なのは、「調査担当者から「同意取得から治験開始までの期間に間隔が開いているが、同意の再確認は行っているか?」という質問があったことによるものといずれの治験依頼者からも説明を受けました、という箇所だ。

その調査担当者の言葉をただ、「機械的に」施設に「伝言」するだけ。

モニターがただの「伝書鳩」になっている。



総合機構の担当官の言葉が、全てなのか?

治験依頼者としての見解はどうなんだ?

そもそも、総合機構の人も「人間だ」。

分かる?

僕やあなたと同じ「人間」なのだ。

いつだって、絶対的に総合機構の人が正しいという「盲信」はいい加減、止めよう。

治験依頼者が正しいと思ったら、それをきちんと総合機構の人に説明するのだ。(胸をはって。)



さらに以下のような文章も「治験119」にある。

**************

治験審査委員会の会議記録概要等の公表について、ホームページで公表できないため、GCP上定められている会議記録概要等の作成の必要性をとある製薬会社様に質問したところ、「議事録内に公表に当たって必要とされている項目が網羅されていれば、別に会議記録概要を作成しておく必要はなく、議事録をこれに読み替える事で問題ない」と判断頂き現在に至っています。

閲覧の希望があった場合には、他の治験依頼者の治験はマスキングなど必要な措置は施した状態で、議事録を公表しています。

しかし、最近開始された治験の治験依頼者より「議事録は議事録、概要は概要なので、たとえ議事録上に必要事項が全て網羅されていても、会議記録概要は作成の必要がある。議事録と一緒に会議記録の概要もファイルに保管してほしい」とお話がありました。

ホームページ上で公表できる体制が整っていないため、また、議事録で読み替える事で問題ないとお話もいただいていたため概要を作成していないと説明したのですが、「GCPで定められていますので必要です」との事で、今回の要求に関しては理解に苦しんでいます。

**************


上記の文章の中の「しかし、最近開始された・・・・」以降の文章。

特に「GCPで定められていますので必要です」というところ。

こいう文章を読むと、治験依頼者側の僕は恥ずかしくなる。

質問者が理解に苦しむのは当然だ。

このモニターは「GCPの文字面だけを丸暗記して、僕は(私は)その本質を理解していまぜんよ〜〜!」ということを公言して歩いているようなもんだ。


あのね、議事録が公開されていれば、それは当然、「会議の概要」以上に詳しいのだから、むしろ、その方が「良い」ことだと気が付かないの?

モニターの教育担当者は何を教えているのだ?




今日の文頭に戻ります。

「治験」を生業にしている僕たちにとって大事なことが2つだけある。

1つは、まず治験中の「創薬ボランティア」の安全性を確保すること。

もう1つは、「1日でも早く治験を終了させ、新薬を1秒でも早く患者のもとに届けること」だ。

この2つに比べたら、「重箱の隅を突くような指摘」なんぞは、論外だ。

相手にしなくていい。


ある製薬会社では、QCやQAから指摘される「重箱の隅」の処理ばかりにモニターが追われていて、本質的なSDVにモニターは時間が取れていない、という。

QCやQAの「個人的趣味のような指摘」にモニターが汲々としているのだ。



総合機構の担当官がいう事が「100%正しい」なんてありえない。

「治験119」の見解が絶対だ、ということもありえない。

もちろん、僕がここで言っていることだって、そうだ。


モニターのみんなも、CRCのみんなも、自分の頭で考えよう。

どうしたら、「1日でも早く治験を終了させ、新薬を1秒でも早く患者のもとに届けること」ができるのか?ということを。


その「指摘」は本当に必要なの?

その「仕事」は本当に、治験の本質に繋がっている?

むしろ、治験の促進を阻害していない?

それで、どういう顔を患者に向けられるの?


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2012年06月09日

あなたの覚悟は?

先日、ネットをさまよっていたら、アクテリオンのサイトにこんな薬の情報が載っていた。

ニーマン・ピック病C型治療薬「ブレーザベスRカプセル100r」の販売を開始

ニーマン・ピック病C型に適応を持つ薬剤として国内初
  ↓
ニーマン・ピック病C型治療薬「ブレーザベスRカプセル100r」の販売を開始


上記のサイトを読むと、こんなこと書かれている。 


******

ニーマン・ピック病C型は、乳幼児や若年層で好発し、脳など体内の特定の細胞内にスフィンゴ糖脂質やコレステロールといった脂質が蓄積することによって引き起こされ、精神遅滞と失調、付随運動(ジストニア)、核上性垂直眼球運動障害、肝脾腫、嚥下障害等広範な進行性の神経症状を呈し発症から5〜10年前後で死亡する事が多い極めて稀で重篤な神経変性を伴う遺伝性疾患です。

******


ニーマン・ピック病C型は国内患者数15人程度という希少難病らしいです。


みなさんご存じのようにオーファンドラッグ制度というものがあります。

そもそもオーファンドラッグとは?
  ↓
オーファンドラッグとは?


***引用***

日本では、1979年に難病に対する新薬研究開発事業がスタートし、1985年には承認審査の簡素化、さらに1993年の薬事法の改正によってオーファン・ドラッグに対する本格的な公的研究開発援助制度が始まりました。

現在、オーファン・ドラッグに指定されるための基準は、患者数が5万人未満であること、難病など治療が難しい病気であること、医療上の必要性が高いこと、ほかに代替する適切な医薬品や治療方法がないこと、すでにあるくすりと比較して非常に高い有効性または安全性が期待されることなどがあります。

基準を満たし、オーファン・ドラッグに指定されると、研究開発のための助成金が交付されるほか、できるだけ速やかに患者さんに提供できるよう他のくすりに優先して承認審査がおこなわれるなど、各種の措置が受けられます。

こうした制度上の支援策により、オーファン・ドラッグの研究開発は従来よりおこないやすくなり、中には患者さんの数が日本全国でわずか数人程度の難病のくすりも開発されるようになりました。

*******


その他にも希少疾病について専用のサイトが以下のようにあります。


オーファンドラッグ指定品目一覧表
  ↓
オーファンドラッグ指定品目一覧表


希少疾病治験ウェブ
  ↓
「希少疾病治験ウェブ」のサイト。


難病ドットコム
  ↓
「難病ドットコム」のサイト。


東京医科歯科大学難病治療センター
  ↓
東京医科歯科大学難病治療センター



世の中にはいろんな病気があるものです。

その中にはまだまだ難病と呼ばれている病気もたくさんあります。

治療薬が無いどころから、そもそも原因も分からないという病気もあります。

なかには世界中で10人という難病もあることでしょう。


私たち、製薬業界の人は、そんな病気とも相対する覚悟が必要。


息子の難病のために、医薬品開発のベンチャー会社を作った人もいます。
   ↓
「小さな命が呼ぶとき」

『小さな命が呼ぶとき』(原題: Extraordinary Measures)は、2010年のアメリカ映画。

原作は、ジータ・アナンドの小説『小さな命が呼ぶとき』(新潮文庫刊)。

実話を基に製作された作品。

オレゴン州ポートランド出身のジョン・クラウリーは、エリートビジネスマンで、3人の子供と仲良く暮らしていた。

ところが、2人の子供はポンペ病と呼ばれる難病に冒されており、余命9年を宣告されてしまう。

メーガンが8歳になった頃、ジョンは、ネブラスカ大学でロバート・ストーンヒル博士と出会う。

彼はポンペ病を研究している人物の一人で、ポンペ病治療の薬品開発を研究していた。

ジョンは子供達のために全てを捨てて、博士と共に製薬会社を設立したのだったが・・・・・・。

これが実話だからすごい。


ポンペ病とは?
  ↓   
ポンペ病とは?


さて、あなたの製薬業界へのコミットメント、覚悟はどれくらいですか?



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2012年04月15日

ホコリは捨てるな、ゴミは捨てよ

今週の●「ホーライ製薬」では「医薬品開発におけるヒト初回投与試験の安全性を確保するためのガイダンス」を見ていきますが、本当に日本で初めて治験がやられ、それが順調にフェーズ3までいき、なんとか「新薬」として世の中に出していくのが私たちの仕事です。

突然ですが、その自分の仕事(治験担当社、臨床開発担当者、モニター、QC、QA、CRC、治験責任医師・・・等など)に誇りを持っていますか?

「誇りを持って仕事ができる」というのは、相当、いい気持ちです。

やりがいもあります。

生きがいもでてきます。

私たちの仕事は「モチベーション」を持ちやすいし、高めやすい仕事です。

もし、自分の仕事を「誇りを持てない仕事」だと感じていたら、そんな気持ちで仕事をするのは「拷問」だと思います。


新薬を世の中に出す、という仕事。

「誇り」を持ちましょう。


ところで、あなたの組織には「保身」にばかり走っている人がいませんか?

自分の「成功」ばかりを気にし、周囲への心配りがない。

ミスは全て、他人のせいにする。

こういう人はいませんか?

これを業界用語で「護身(ごみ)」と言います。(どこの業界だ?)


ということで「ホコリは捨てるな、ゴミは捨てよ」ということです。





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「ホーライ製薬」


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2012年01月01日

今年の抱負を持とう

人生を変えるには「きっかけ」が必要だけど、その「きっかけ」は何だっていい。

たとえば、年が変わった1月に、「今年の抱負を持つぞ!」と思えば、それが人生を変える「きっかけ」になる。

僕の今年の抱負は「新人モニターからリーダーモニターまでの新しい研修プログラムを開発する」だ。

あなたの今年の抱負は何ですか?



目標が有ったほうが、毎日が充実するから、是非、抱負(目標)を持つといいですよ。



毎年、1月の業界新聞を見ると、製薬会社の社長あたりの「今年の抱負」が載っている。

国際化を目指す、とか、アンメットメディカルニーズを満たす、とか、1兆円会社にする、とか・・・・・・。

そして、あなたも、あなたの人生の社長だ、CEOだ。

だから、長期ビジョンを持ちながら、今年の抱負を考えてみよう。

国際的なモニター、CRCになるためにTOEICで800点以上を目指します、でもいい。

今年こそ、一人前のモニター、CRCになる、でもいい。

今のプロジェクトを今年こそ終わらせるぞ!でもいい。


今、この時間も、あなたの人生は、リハーサルではない。

これが、人生の一回限りの本番だ。


日本の治験環境にまだまだ不満があるとしても、それを乗り越えるところに、あなたの人生の真髄がある。


あなたの今年の抱負は何ですか?

それを達成する決意は大丈夫ですか?


そして、いつも言っていますが、「継続だけが力」です。

是非、あなたの意思を継続させていってください。


私も、こんなたわいのないブログだけど、今年も継続させていきます。

今年もよろしくお願い致します。




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2011年09月25日

あなたの夢はかなった?

このブログをお読みの方は、多かれ少なかれ、あるいは直接的、間接的に「新薬の開発」に関わっている人だろう。

そう。あなたがこの業界に入った時の夢は何でしたか?

新薬を開発して、病気で苦しんでいる人を救いたい。

あるいは、新薬開発もプロジェクトを率いて画期的な新薬を世の中に出したい。

はたまた、製薬業界で出世して、お金を稼いで人生を成功に導き、早期ハッピーリタイアメントする。


いろんな夢や希望を持って、この業界に入ったことだろう。

それで、その夢、希望はかなえましたか?

今、夢に向かっている途中ですか?

それとも、夢なんてとうの昔に捨てたよ、ですか?


難病に苦しんでいる人は希望を捨てていません。

いつか自分の病気を治してくれる新薬が世の中に出てくることを夢見ていることでしょう。


だから、もし、自分の夢や希望なんて、見失ったよ、という人は他人の夢と希望のために生きてみませんか?

難病の人たちの夢と希望を叶えるために生きてみる、というのはどうでしょう?


あなたのその力を少し分けてくれませんか?

新薬開発のために。


新薬開発は「ハイリスク・ハイリターン」でまるで宝探しです。

覚えておかないといけない法律やガイドラインが山のようにあります。

作成したりチェックしなければいけない資料も腐るほどあります。


場合によっては相手(治験責任医師、治験分担医師、CRC、モニター、当局など等)はこちらの希望どおりに動いてもらえないこともあります。

いつもいつも「プロジェクトX」のように成功するとは限りません。

と言うか、失敗する確率のほうが多いのが新薬の開発。


だから「微力ながら」なんて言わずに「全力で」新薬の開発の仕事をやってみませんか?


自分のために、でもいいですし、他人のための奉仕で、というのもでももちろん構いません。

課題は山積み。

答えは暗中模索状態。


そんな製薬業界で、あなたの夢はかなえられましたか?





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2011年07月23日

あなたの立ち位置:プロフェッショナルスピリッツ

「なでしこジャパン」を見ていると、一人ひとりが自分の役割をしっかりと果たしていたし、毎日、違うヒロインが登場していた。


僕たちもこれでいこう。


モニターやCRC、治験責任医師・治験分担医師、治験事務局などの人たちがそれぞれプロフェッショナルに徹して、役割を果たす。

大事なことは自立主体的にプロフェッショナルになる、ってことだ。



たとえば、「なでしこジャパン」で言えば、最後まで諦めずにゴールを決めた澤選手。

長年、リーダーを務めて、日本サッカーを牽引してきたし、この前のワールドカップでは最後の最後に同点ゴールを決める執念が光る。

自分の判断で、果敢に飛び出す判断力がずばぬけて凄い。


僕たちは「物わかりが良すぎる」んじゃないだろうか?

執念で治験を成功させる。

いつも絶対に治験の質とスピードを確保するぞ、という情熱を最後まで消えさせない。

そんな「物わかりの“悪さ”」が必要だ。

護送船団ではなく、自立主体的に自分の判断で(お上に頼るのではなく)、果敢に攻めていこう。



さらに、「なでしこジャパン」のゴールキーパーを務めていた海堀選手(ワンダーランド日記にも書いたけれど)。

決勝のアメリカとのPK戦での立ち振る舞いが実にいい!最高だ。

普通はゴールキーパーは自チームのメンバーが相手のゴールにPKをする際には、自チームの所で、ゴールが決まるかどうかを見ながら一喜一憂する。

しかし、海堀選手は、自チームの(つまりなでしこジャパンの)メンバーがアメリカのキーパーを相手にPKをするとき、自チームとは反対側にたった一人で立って、ゴールの方を見ていなかった。

画面の右上を注目してほしい。海堀選手がひとりで、ゴールを見ないで、あらぬ方向をまっすぐ見ている姿が映っている。
    ↓
http://www.youtube.com/watch?v=_nfvjgRrZ8g



これは、何故かと言えば、「緊張を持続させる」ためだったらしい。

自分のGKの時に失敗しないために、海堀選手はたった一人で孤独に自分の緊張を維持していたのだ。

クールだ。

凄い!

孤高の戦士だ。

これこそ、プロフェッショナルの鑑だ。

自分のベストを出すために、ひとりで戦い続けていた海堀選手。

自分をどのように追い込んだら、自分のベストが出るかを知っているのだ。

かっこよすぎる!!

惚れ惚れするぞ。

こういう女性に僕は弱い。(そんなこと、どうでもいいのだけど)



そして、決勝でレッドカードを受けた岩清水選手。

捨て身の防御だった。

あの時、彼女がディフェンスしなかったら、間違いなく、ゴールを決められていて、日本の優勝はあり得なかっただろう。

値千金のレッドカードだ。

ところが、僕たちの周りを見てみるとどうだろう?

「捨て身」どころか「保身」だらけだ(僕も含めて)。

捨て身の仕事を見せてくれる人なんて稀だ。

「ここぞ」という時に突進する判断力。

自分のことを顧みずに自分の仕事に徹したプロフェッショナル精神。

そして、その岩清水選手の退場をチーム全員で恩返ししたチームプレー。

執念とタフさとプロフェッショナルスピリッツ。


今、僕たちに求められているのは、まさに、これらだ。


自分の立ち位置、自分の役割をもう一度、確認しよう。

新薬を1日でも早く、出す。

捨て身の攻撃でね。


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posted by ホーライ at 07:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 治験の仕事 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする