心が病む(本当は脳が病むだけど)と、長期間、会社を休むことが多い。
また、長い間、現場から離れていると、復帰することにも色々と課題がある。
優秀だった人も、それほどではなかった人でも、メンタルヘルスが問題で会社を辞める人がいると、やっぱり淋しい。
でも、本人にとっては、そのほうが結果的に良い(ということは、メンタルが正常になる)ことがあることも僕は経験的に知っている。
昔は、うつ病になった場合、大事なこと(たとえば会社を辞めるとか)を決定するのは先延ばしにしたほうが良いと言われていた。(今もそうかもしれないけれど。)
うつの時はとかく悲観的になっているので、会社を辞めたいと思って辞めてしまうと、あとで「もったいない」ことをしたと思うことがあるからだ。
でも、最近は転職なんて、日常茶飯事のことだから、昔ほど、「今、会社を辞めないほうがいい」とは言わなくなったんじゃないのかな。
うつ病は悪化すると自殺することがある。
自殺するぐらいなら、会社を辞めて、休養し、体調が戻ったら、別の会社へいけばいい。
もちろん、うつ病で自殺する原因が全て「会社」によるものではないけれど、少なくとも原因のひとつであるならば、減らしたい。
たとえば、モニターの仕事って、すごく「向き、不向き」がある。
不向きの人がモニターをやっているとうつ病になってしまうこともある。
そんな場合、職場としては、その人をたとえば、監査やQCに異動させる、という手もある。
実はこれは、僕のことだ。
僕はモニターから監査に異動して、救われた。
「うつ病は心の風邪」という表現が使われるようになって久しいが、この言葉には大きな誤解を招くおそれがある。
うつ病は、たしかに風邪のように、誰でもかかるおそれがある病気ではある。
ただし、風邪ではそうそう死なないが、うつ病では自殺がある。(あるいは会社を辞めるとか、普通の風邪ならありえない。)
だから、うつ病は心の風邪だからと軽く考えないでほしい。
もし、今、あなたがうつ病なら即刻、専門医にかかることを強くお勧めする。
そして、絶対に薬で治るからと希望を捨てないで欲しい。
場合によっては、入院が必要かもしれない。
入院すると本人も家族も大変だけど、これは病気を治すための一時的なものだと考えて欲しい。
組織の長や、チームのリーダーも、部下のメンタルヘルスに気をつけて欲しい。
メンタルに問題がある人は、なかなか、自分から「辛い」と言えない場合もある。
だから、あいつ、ちょっと、最近、おかしくないか? と思ったら、是非、声をかけて欲しい。
笑顔が少なくなったとか、疲労感が顔からにじみ出ているとか、食欲がなくなったらしいとか、よく眠れない、というような言葉を聞いたら、専門医にかかるように強く言って欲しい。
うつ病にかかると、病院に行くこと自体がおっくうで、行く気がしないのだ。
必要なら下記のサイトから、施設に電話して欲しい。(本人でも家族でも友人でもいい。)
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全国の精神保健福祉センター一覧
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http://www.mhlw.go.jp/kokoro/support/mhcenter.html