「ゲリラ豪雨」という言葉もいつのまにか定着するほど天候も荒れた。(今日、明日と西日本では「記録的な豪雨」のようです。ご注意のほどを。身の安全を第一にね。)
気象庁では8月30日から「特別警報」という言葉も使うということだ。
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http://www.jma.go.jp/jma/press/1308/23a/tokukei-event.html
とは言っても、地球の歴史から考えると気候変動や地殻変動なんて、「常態」であって、「予測できない、想定外の災害」」とか「今年は世界中で異常気象が発生して、地球はどうかしたんじゃないでしょうかと思ってしまいます」と日曜日の朝8時から関口さんがTBSテレビで言っているけれど、それも地球にとっては些細なこと。
科学の力はこの100年で(人類の眼で見ると)飛躍的に発展した。
医学の力も、(まだまだだけど)かなり頑張っている。
でも、科学なんて(医学も含めて)「極めてシンプルにモデル化」した特殊な事例でしか通用しない「法則」を見出しているにすぎない。
よくぞ、この程度の科学で宇宙に飛び出したり、列車を200Kmの速度で走らせたりしているものだ、と僕は思ったりしている(もちろん、その恩恵を僕も預かっているのですが)。
治験も「選択基準」とか「除外基準」をたくさん設けて、とても実際の臨床の現場ではあり得ない「限定された」患者さんだけを対象にしていて、これでひとたび世の中に出たら、様々な、それこそ、想定外の患者さんにも投与されてしまうのだから怖いと言えば恐ろしく怖い。
僕たちが関わっている治験は「極めて限定された」環境で行われていることを意識しておこう。
治験は「試験」なのだ。
「試験」だから、背景を統一しなければならないし、手技も統一しなければならない、という呪縛に縛られている。
そのためにプロトコルがあるし、モニターもCRCも存在意義がある。
不自由だけど仕方がない。
これが今のところ人類の科学の限界なのだから。
「限界を感じる」という感覚は人間だけのものだろう。
そして、その限界を広げるという魅力を知っているのも人類だけのものだろう(それとも、これもまた人類の奢り?)
猛暑に打ちのめされ、ゲリラ豪雨に濡れながら、僕は治験の限界について考えている。
きっと、その答えにも僕は打つのめされることだろう。
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