2012年03月31日

治験に取組み関係者の活躍(その1)

●治験推進地域連絡会議について(その1)

今日は「平成23年度 治験推進地域連絡会議」を見ていきましょう。



平成23年度 治験推進地域連絡会議はえらく頑張っています。(嬉しい限りです。)

まず、最初に厚生労働省の「わが国の臨床研究・治験の活性化・推進に向けた取組み」です。

「わが国の臨床研究・治験の活性化・推進に向けた取組み」ですからね。

米国の取組ではなくあくまでも日本の治験活性化の取り組みです。

ここで、僕が注目しているのは、「特定疾患に対するネットワーク」です。

日本では「特定領域治験等連携基盤について(平成22年度より)」というものを実施していました。

たとえば「国立成育医療研究センター(小児領域)」です。

子どもを持っている人は分かると思いますが、子どもが病気で苦しんでいると、親としても苦しいのです。

製薬会社は「小児の治験」には腰が引き気味です(補償のこととか、親に対する治験の理解とか、安全性の点で、治験依頼者はけっこう、二の足を踏みます。)

ですので、こういう「小児の治験」は難しい点があります。(僕自身が、自分の娘や息子に治験参加を打診されたら、ちょっと考えてしまいます。)

でも、絶対に子どもにも新薬が必要なので、活発化して欲しいものです。


ちなみに、上記のスライドの中に「POC試験」という言葉がありますが、POCとは「Proof of Concept」の略です。

POC試験とは「基礎的な発見が実際の世界でも起こっていることを確かめて、証明することを指す。」ということで、まぁ、通常はフェーズ2での治験を指します。




さて、治験推進地域連絡会議での文部科学省の「文部科学省の取り組み」を見ましょう。

このスライドに「基礎研究成果から臨床応用の間の「死の谷」」という言葉がありますが、まさに、そのとおりです。

基礎と臨床を橋渡しすることが、今後は絶対に必要です。

そのためにもARO(Academic Research Organization)等も活用すべきでしょう。

いろんなCROがARO事業もやっていますので、是非、お問い合わせしてください。

実際に文部科学省でも以下のようなことをやってくれています。


■■■■■■■

「橋渡し研究支援推進プログラム」 (平成19年度〜平成23年度)

●医療としての実用化が見込まれる有望な基礎研究の成果を開発している大学等のアカデミアを対象に、開発戦略策定、薬事法を前提とした試験物の製造といった橋渡し研究の支援を行う機関を拠点的に整備


プログラムの4つの柱

1.橋渡し研究支援機関の機能強化

2.橋渡し研究支援を行うための人材の確保・登用・育成

3.橋渡し研究支援

4.橋渡し研究支援機関の活動・連携の促進



1拠点あたり年間2億円の拠点整備費用を措置


橋渡し研究支援拠点(7拠点)

●オール北海道(HTC:札幌医科大学、北海道大学、旭川医科大学)

●東北大学

●東京大学

●京都大学

●大阪大学

● 先端医療振興財団

●九州大学


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さて、再び、厚生労働省です。「GCP運用通知、医師主導治験の届出に関する通知、 統一書式の通知の改正について」です。
  ↓
GCP運用通知、医師主導治験の届出に関する通知、 統一書式の通知の改正」   

いや〜〜〜、本当にGCP運用通知の改正は色々と「ツッコミ」どころ満載です。

本論に入る前に「国際共同治験に係る相談件数の推移」です。

なんと2010年では102件もあったんですね。

ふ〜〜ん、やっぱり国際共同治験って増えているんですね。

英語、大丈夫? ^^;


スライドによると「GCP運用通知の改訂の背景」は以下のとおりです。




■■■■■■■

● 治験数増加、インフラの向上に伴い、ICH-GCPとの整合性を保ちつつ、必ずしも必要でない過剰な手続きを省略できないか。

● 国際共同治験の増加に伴い、検査精度、医療機関における記録の保存について、外国の監査にも十分耐えうる信頼性が求められている。

● 低迷する医師主導治験数に対応するべく、運用を改善できないか。(2010年度で6件)

■■■■■■■


具体的に見ていきましょう。




■■■■■■■

【ICH-GCPとの整合】

●治験依頼者は、検査が適切に実施され、データが信頼できることを保証するため、検査機関における精度管理等を確認すること。

*なお精度管理等を保証する記録等の確認を求めたものであり、確認の方法は治験依頼者又は自ら治験を実施する者と実施医療機関が取り決めるものだと考えます。


●治験責任医師は、治験の実施に関する重要な事項に係る治験依頼者との書簡、会合、電話連絡等に関するものを保存すること。

*モニタリング報告書を実施医療機関に提供することを求めるものではありません。

*治験実施計画書からの逸脱、適格性の確認、治験実施計画書の解釈、報告書提出前の重篤な有害事象の電話連絡(第一報)、被験者の安全性に関わる事項等について、実施医療機関側が治験依頼者と電話、メール等で連絡した場合、その連絡記録を残すことを意味しています。


■■■■■■■




検査機器の精度管理の確認方法は、治験依頼者と医療機関とで事前に確認することですね。

さらに、治験責任医師が治験依頼者との連絡記録を保存することですが、心配ならモニターが全部、必要な資料をプリントアウトして、治験責任医師に「これ、保存しておいてください」ということになろうとかと思います。

でも、将来的には本当に治験責任医師が自ら(あるいはCRCの力を借りて)、保存してもらいたいところです。


治験の効率化という観点では、次のことが改定されました。


■■■■■■■

【治験の効率化】

●治験の依頼をしようとする者と実施医療機関との契約において、治験責任医師の記名押印又は署名は必ずしも必要としないこととした。

●開発業務受託機関が実施医療機関において業務を行う場合において、三者契約ではなく、それぞれの間で契約を締結することで差し支えないこととした。

●治験実施計画書に記載すべきモニター及び監査担当者の氏名、職名及び電話番号等について、モニターが複数である場合にはその代表者でよいこととした。

●治験実施計画書が症例報告書に記載すべき事項が十分に読み取れるような場合には、症例報告書の見本の提出等を省略できることとした。

●実施医療機関の長は、治験責任医師から提出された治験分担医師及び治験協力者のリストについて指名から了承に変更することとした。

■■■■■■■



いいですね!

特にCROが介在する場合、従来は CRO⇔治験依頼者⇔医療機関との三者契約だったのが簡略化されました。

さらに、治験依頼書の捺印欄も原則、不要になった点はありがたいです。

治験依頼者によっては、捺印をもらうだけでも3日もかかることがありましたからね。


ただ、中には「捺印がないと、どれが正本か分からない」という心配をしている方もいらっしゃると思いますが、その点は「慣れ」だと思います。


「治験実施計画書に記載すべきモニターの氏名等について」では、従来、治験実施計画書に記載すべきであった監査担当者については不要となった、というのは評価できます。


こんなことも改正されました。
 ↓
■■■■■■■

【その他】

●医師主導治験(多施設共同治験)において、治験審査委員会の承認が得られれば、治験薬の容器又は被包に記載すべき「自ら治験を実施する者の氏名及び職名並びに住所」は、「治験調整医師の氏名及び職名並びに住所」でも差し支えないこととした。

●実施医療機関の長や治験審査委員会に提出する資料のうち、「治験の費用の負担について説明した文書」について、原則として、被験者への支払に関する資料であることとしたこと。(ただし、治験審査委員会は必要と認める場合、治験依頼者から支払われることが予定されている治験費用又は自ら治験を実施する者が確保する治験費用に関する資料の提出を求めることができる)

●治験分担医師が作成した症例報告書について、治験責任医師が点検し、記名押印又は署名する時期について、治験責任医師が症例報告書に記載した内容に問題がないことを確認したときとした。

●開発業務受託機関が受託した業務に関し、文書や記録を保管しなければならないこと及び監査等の調査時において直接閲覧に供さなければならないことを明確化したこと。

■■■■■■■


CRFについては、治験分担医師が作成したものでも、治験責任医師が全て、署名が必要なのですが、EDCが浸透してきて、治験分担医師が作成したCRF(EDCへの入力⇒固定⇒依頼者の確認)が即時可能となったので、「治験依頼者に提出前」に治験責任医師が確認するのが間に合わないために、最終的に問題がないことを確認した時点で署名することで良くなりました。


うんうん。

それなりに、改善されました。


来週は「平成23年度 治験推進地域連絡会議」の中の「医療機関」の治験への取り組みを見ていきたいと思います。

ちなみに予告ですが、下記の医療機関です。


広島大学病院

*中国地区治験拠点病院連絡協議会の活動成果

*国際競争力のある治験実施体制の整備



三重大学医学部附属病院

*三重県下での治験啓発キャンペーン

*臨床試験を支援するシステムの開発



大阪市立大学医学部附属病院


国立精神・神経医療研究センター

*専門CRC・LDMによる チーム支援体制を目指して


国立病院機構 大阪医療センター

*症例集積性の向上を目的とした 病診連携・病病連携について


日本大学医学部附属板橋病院

*治験の実施率アップに 向けた取組み


国立病院機構 四国がんセンター

*看護師、薬剤師及び臨床検査技師各々の専門性に応じた治験・臨床試験支援システムの確立



国立病院機構 東京医療センター

*みなし拠点医療機関としての機能拡充に向けた成果と今後の課題



浜松医科大学医学部附属病院

*とおとうみ臨床試験ネットワークの構築について


国立循環器病研究センター

*当センターにおける治験・臨床研究の啓発活動実施による効果



国立国際医療研究センター

*高い教育機能をもつ総合病院での臨床研究基盤整備



国立病院機構本部 総合研究センター

*国立病院機構ネットワークによる治験の実施

*NHO-CRB、CRC-Log Book(進捗管理システム) 及び治験コストの適正化に焦点を当てて


以上です。

なんだか、盛りだくさんだな。。。。3週連続かな。。。。。





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posted by ホーライ at 11:08| Comment(0) | TrackBack(0) | 治験の改革 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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