2011年06月18日

最近の治験の話題・・・国立病院機構の活躍、治験中核病院・拠点医療機関、特定領域治験等連携基盤

国立病院機構が活躍している。
   ↓
http://www.hosp.go.jp/9,0,32.html


【国立病院機構】治験への取り組み進む‐薬事承認品目の半数以上に「参加」
   ↓
http://www.yakuji.co.jp/entry23245.html


実は「参加」しているというのは、「治験を依頼されている」ということだけであって、本当に治験が動いていたかが不明だ。

たとえば、治験の契約をしたけれど、2年間の治験期間中に創薬ボランティアの登録がゼロ、という経験を僕も何度もしたことがある。

ただ、「治験実施症例数」もある一定の成果を出しているようなので、僕も評価したい。

あとは「治験の経費」の「後払い」の「出来高制」にしてもらえると、もっと評価できるのだけど。

「前払い」で「登録ゼロ」でも、いったん入金した研究費は返せません、なんているお役所仕事はやめようね。



一方で「治験中核病院・拠点医療機関等協議会」も「それなり」に頑張っている。
   ↓
http://h-crisis.niph.go.jp/node/51594


上記のサイトの中に、厚生労働省からの報告資料があり、その中で治験は例の蓮舫さんの「事業仕分け」の対象にもなり、「CRCの育成」は製薬会社の肩代わりじゃないのか?という疑問を投げかけられた、という報告があった。
   ↓
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001f1rr-att/2r9852000001f1wz.pdf


さらにさらに以下の経緯が報告されている。


*********************************

・治験活性化の必要性、特にCRC等の人材育成、確保の必要性については概ね理解をいただけた。

・しかし、事業自体効果や「製薬企業よる負担では国の負担で治験を推進する理由」について、理解が得られず。

**********************************


うむ。

「事業仕分け」では、なかなか、厳しい評価でした。

でも、こういう第三者の疑問点に答えていくのも製薬業界の務めだよね。

CRC等の人材育成⇒治験の推進⇒新薬の早期上梓⇒国民の健康回復に貢献、というストーリーだと思うのですが、「結局は製薬業界の利益でしょ?」と言われる、「はい、そうです。」と答えてしまう。

じゃ、CRC等の人材育成を全て、製薬業界で賄うとすると、今度は製薬会社などに負担がかかり、新薬開発の促進にブレーキがかかる、というストーリーも考えられるが、「でもさ、製薬企業は儲け過ぎ!」と言われると、「まぁ、そうかもしれない」となる。

製薬企業も国民の共感が得られる方策を考えるといいよね。


ところで、上記の資料の中に、「特定領域治験等連携基盤の選定」という資料もあった。

これには、「独立行政法人国立成育医療研究センター(特定領域小児領域)」が選ばれていた。

そうだよね。小児科領域って、治験が進んでいないよね。



小児領域の新薬開発って、病気の子どもを持っている親のことを考えると、老人の病気よりも、もっと熱心になってほしいところだ(暴言かもしれないけれど)。

だけど、子どもや赤ちゃんの親に「治験参加の同意」を得るのは「成人」の治験よりも、数倍も難しい。

よほど医師と親との間に信頼関係が無いと治験の同意も得られないと思う。

すくなくとも、僕が自分の娘や息子のことを考えると、治験参加には「二の足」を踏む。


これから「ポスト5カ年計画」を検討、突入するらしいけれど、キャッチフレーズに負けない、成果を期待したい。

それも、第三者に認めてもらえるような、ね。

・・・・・・と、ヒト事のように書いているけれど、この問題は僕の問題でもあり、あなたの問題でもある。


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posted by ホーライ at 05:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 治験の話 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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