コンプライアンス違反だ。
たとえば、製造に関するGMP違反とかデータねつ造のGCP違反とかね。
僕の転職経験から言って、会社には「体質」というものが絶対にある。
「古い体質」とか「日和見体質」とか「臭いものにはフタをしろ体質」とか。
この「体質」という言葉はよく使われるが、問題の本質を見逃す原因にもなる。
それは「企業体質ですから」というと、漠然と「会社」というものがあり、その全体像としての「会社」の気質のように思ってしまう。
でも、実は「企業体質」と言っても、それは結局「従業員体質」なのだ。
GMP違反やGCP違反、中にはGLP違反とか、とにかくコンプライアンス違反するのは、「ある人の手」によるものだ。
品質試験を実施してなくても「品質試験をやりました」と、あるひとりの従業員の手がサインするわけだ。
GCPで安全性情報を治験実施医療機関の長(病院長)に提出してなくても「提出しました」とモニタリング報告書に書いてしまう人がいる。
何故、そういう人が生まれやすい会社、組織があるのだろう?
それは、本気に考えていないからだ。
あらゆることが「まぁ、いいだろう」という発想をする。
これは、ひとえに社長の責任だ。
本気で考えていないから問題が起きると、だったら「コンプライアンス推進室」を作れば、「まぁ、いいだろう」だ。
臭いものにはフタの発想だ。
首の上から足の先まで、この「まぁ、いいだろう」に埋まっている。
問題は、こんな会社に入ってしまったと知った瞬間の新入社員だ。
「え?これでいいんですか?」「いいんだよ。こらまでもそうしてきたから。法律と現場は乖離しているのが現実だ」・・・・・・。
どうする?
僕のおすすめは、さっさとそんな会社を辞めることです。
どんなに給料が良くても、そんな会社に長くいると精神まで腐ってしまう。
いつか、自分も「これでいいだよ」と後輩に「指導」する社員になってしまう。
不正が不正と感じられなくなってしまったら、もう遅い。
これが怖いのだ。
「そんな青いことを言ってたら社会はやっていけない」と言われたら、「そんな青いことをしている会社」に転職しよう。
給料が多少、安くても精神が休まる。
人生に充実感を味わえる。
臭いものにフタをする前に辞表届を作ろう。
「いえ、僕がこういう会社の体質を変えます!」という人もいるだろうが、その気構えは立派ですが、ひとりでは無理です。
そこまで、その会社が好きなの?
「そんなつもりは無かった」としても、結果的に不祥事に加担するような事態を避けよう。
「まぁ、いいだろう」発言をする上司がひとりでもいたら、それがその会社の「体質」だと思ってください。
胸をはってやれる仕事をやっていこう!
そういう会社はいくらでもあるよ。
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