2011年03月05日

ロジック!ロジック!ロジック!

お上に頼らない。

護送船団はやめよう。


たとえば治験薬を宅配業者に輸送してもらうことがまだ一般的に行われていなかった時、ある製薬会社ではこう考えた。

「既に承認されている新薬は宅配便を使えるのだから治験薬だっていいのではないか?何故、ダメなんだろう?」

その製薬会社のメンバー達がみんなで考えた。

「治験薬は承認された薬と違って、まだ安全性などが確立していないので、取り扱いを厳重にしなければならないからじゃないか?」

「既承認薬でも取り扱いには注意が必要だよね。」

「だから、より厳重にってことじゃないの?」

「だったら、宅配業者に輸送を依頼することは取扱い上の安全性に問題があるというの?」

「そう考えているんじゃないかな・・・・・。」

「OK.それなら宅配業者に運ぶ時のSOPを作ったり、宅配業者との契約や輸送するドライバーの人たちへのトレーニングすればいいとしよう。」

「モニターが運ぶのだって、電車の網棚に忘れたり、タクシーの中に忘れたり、ということがありうるからね。それを考えると、実はモニターが運ぶより確実かも。」

「冷凍保存のように温度管理が厳しい治験薬では、モニターが運ぶの間、温度を一定にするのが大変だったよね。発砲スチロールや保冷箱にドライアイスをいれたりさ。」

「そんな治験薬でも宅配業者ならクール便とかあるから、これまたモニターが運ぶより温度管理ができるしね。」

・・・・・・・というような検討会があり、さっさと、宅配業者に治験薬を運んでもらうことにした。

もちろん、当局に聴くまでもない、ということで。



他にもこんな例があった。

最近の製薬協のシンポジウムで「安全性データの収集について」みたいなものがあったが、それよりもはるか以前に、有害事象と治験薬との因果関係を「あり」と「なし」だけをCRFに記載するデザインを採用した。

彼らはこう考えた。

「有害事象の因果関係ってさ、1)因果関係あり  2)関連あるかもしれない   3)多分関連無し  4)関連無し の4段階で評価判定しているけれどさ、こんなに細かく判定してもらう必要があるの?」

「統計処理するときは、最終的に「関連無し」と「関連無し以外」の2つにまとめるんだから、CRFの記載も1)関連あり と2)関連なし だけにしよう。」

「併用薬剤の剤型とかも不要じゃない?」

「そうだね。名前だけ分かればいいよ。併用薬剤の剤型なんて統計解析の対象になってないし。」

「あとさ、ドクターのコメント欄を極力減らそうよ。有害事象が「関連無し」と判断した時に、今までコメントを貰っていたけれど、意味がないものが多い。これもやめよう。」

・・・・・・とかね。


僕たちの仕事は最終的に当局が承認の判断をするので、つい当局の顔色をうかがいながら仕事をすることが少なくない。

許認可権限をもっている役所に、まず、おうかがいを立てて、それからでないと改革ができない、というふうになっていない?

自分たちでロジックを組み立てて、それが正しいと思ったら、それで押し通せばいいのだ。



たとえば、こんなこともあった。

ある製薬会社に実地調査が入った時に、「監査部門」が「臨床開発本部長」の下に、臨床開発部門と並列してあった。

それを見た当局の若手担当官が「監査部門」の独立性に疑問を呈した。

そこで、すぐにその製薬会社は監査部門を社長直結にした。

一方で、別の会社では、同じように監査部門が開発本部長の下に、臨床開発部門と並列にあり、そのことを当局から指摘されたが、「監査はモニタリング部門に直接関係していないので、独立性は十分保たれている」という会社のコメントを出した。

また、後日、別の治験薬の実地調査で同様のことを当局の別の担当官から指摘されたが、これにも上記のコメントを出して、監査部門を移動させることはなかった。

さらにさらに、また別の治験薬の実地調査が有った時に、その製薬会社は先手をとり、指摘されるまえに実地調査の開始のプレゼンで監査部門は独立していることを説明したら、担当官から、「あ、それはもういいです。」となった。




僕たちはお上に頼りすぎて、自分たちで考えることができなくなったのではないだろうか?

考えることを放棄した、と言ってもいい。ということは、つまり「責任」も放棄したことになる。

「事前に当局におうかがいを立て、おすみつきをもらいました」という状態は、だから、その件に関して問題が発生しても「いや、事前に許可をもらいましたから」という発言につながりやすい。

そこには「当局がいいと言ったからやったのであって、私たちには責任がありません」というふうに僕には見える。



自分たちでロジックを組み立てて、それが第三者から見ても成立すると判断したら、どんどん改革していけばいい。

僕たちは新入社員じゃないのだから、いちいち上に(お上に)おうかがい立てない。


科学的に妥当か、倫理的か、プロセスも正しいか、被験者の福祉を侵していないか、データの信頼性を損なうことはないか、そういうったことで判断すればいいのだ。

そろそろ、そういう時代に入らないと、日本の治験環境は『韓国』の10年前と変わらない、と言われることになる。

だから、ロジック!ロジック!ロジック!




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posted by ホーライ at 07:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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