2010年10月17日

■病気に対する偏見、誤解

病気に対する偏見や誤解は多い。


●例えば、ハンセン病。
   ↓
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2003/01/h0131-5/histry.html


●例えば、AIDS
   ↓
http://aids-hiv.jp/gakusyuu/sabetu.html


●例えば、うつ病や統合失調症
   ↓
http://medical.nikkeibp.co.jp/inc/all/hotnews/archives/423365.html



病気への理解が、一般市民よりも高いと思われる「医療従事者」や「医薬品業界」の人たちですら、偏見や誤解があるのが悲しい。
僕もうつ病なので、そのあたりは他人ごとではなく、当事者として苦しむことが多い。
最近は多少、理解も進んでいるが、それでもまだ誤解されている点がある。


うつ病の僕に「気合いだ」というのは「糖尿病ぐらい、気合いで治せ」というのと同じでムリだ。

うつ病の僕に「心技体を鍛えろ」というのは「肝がんだろうけれど、心技体を鍛えて治せ」というのと同じでムリだ。

うつ病の僕に「気の持ちようだ」というのは、「高血圧は気の持ちようで治る」とうのと同じでムリだ。

うつ病の僕に「やる気の問題だ」というのは、「肺炎はやる気の問題だ」というのと同じでムリだ。



うつ病は「糖尿病」「肝がん」「高血圧」「肺炎」等と同じで「病気」なのだ。
うつ病は病気だから薬だってある。

原因もほぼ同定されている(脳内でのセロトニンやノルアドレナリン、ドーパミンが減っている)。

うつ病以上に誤解されているのが「そう病」だろう。
周囲も「そう病」だという認識が少ない。
病気というよりも、「性格」「キャラクター」として誤解されている。



●病気の特徴や実態が正しく理解されていない「そううつ病」
   ↓
https://www.lilly.co.jp/pressrelease/2010/news_2010_23.aspx



うつ病の苦しさは(うつ病に限らず)、病気になった人にしか分からない。

「重たい物が心に蓋をしている」というのが、僕の感じだ。
眼も半分ぐらいしか開けられない。
いつもやっていることが簡単にできなくなる。
睡眠障害もあり、睡眠薬が欠かせない。
何をやっても楽しくない。
人と話すのもおっくうだ。
いつもなら、楽しみに行く、友人たちとの飲み会も、ドタキャンする。

朝、起きたとき、全身に力が入らない。
立ち上がることすら、気力を振り絞る。

うつ病が悪化すると、活動も鈍くなる。

治療を続けていていも、一進一退するので、「本当に治るのだろうか?」と不安になり、絶望感が襲ってくることもある。

周囲から言われるまでもなく、当然、自分でも早く治りたい。

「体調管理をきちんとしろ」と言う人もいるが、もちろん、僕は僕なりに精一杯、体調管理している(何しろ苦しいのだ。そこから早く脱却したいと当然、思っているのだから。)

好き好んで会社を休んでいるわけではない。

僕だって元気よく会社に行って、一日、充実した会社生活を送りたい。



僕たち、医薬品業界ですら、病気の誤解について、そうなのだから、一般社会ではもっと誤解があることだろう。

まずは、僕たち、医薬品業界の人たちから、理解して、とまでは言わないから、せめて誤解しないで、欲しい。


病気は病気で、治療すべきものなのだ。

そして、そのために僕たちがいる。





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